GSEA2024-2025 東京大会開催レポート

今回は、2024年11月28日に南青山で開催されたGSEA(世界学生起業家アワード)2024-2025 東京大会の様子を紹介します。
様々なビジネスアイデアを持つ学生起業家たちが、自身の事業について熱く語り、さらなる事業発展へのチャンスを掴み取る大舞台。
今年も5名の学生起業家が出場し、白熱した戦いを繰り広げました。
大会に興味がある方、そして将来の起業を志す学生の方はぜひ最後までご覧ください!

大会概要

世界学生起業家アワード2024-2025  東京大会
開催場所:オルクドールサロン・Aoyama
開催日時:11月28日(木)17:00〜21:00

「誰よりも早く、世界と勝負する経営者になる」
そんな野心あふれる学生起業家を輩出するというビジョンのもと開催された、世界学生起業家アワード2024-2025 東京大会。
全国大会への切符3枠を手にするべく、5名の学生起業家が東京大会で競い合いました。

本大会を勝ち抜いた3名は、2025年2月13日に開催される世界学生起業家アワード 全国大会に出場予定です。
全国大会の詳細は、EO GSEA公式HP をチェックしてみてください!

出場者紹介

ここからは、東京大会に出場した5名の学生起業家をご紹介します。

①株式会社AI VOLT 軍神 未来 

AI技術による国内のIP・ライセンスを活用した新しいエンタメの創出を実現する株式会社AI VOLT 代表取締役 軍神 未来さん

②株式会社e-lamp. 山本 愛優美

感情と関連性の高い「生体情報」を可視化・共有する体験を提供するイヤリング型心拍フィードバックデバイスの製品開発を手掛ける株式会社e-lamp. 代表取締役 山本 愛優美さん

③株式会社Hagino 坪井 悠起

宿泊業界特化サービス「in the HOTEL」の開発を手掛ける株式会社Hagino 代表取締役 坪井 悠起さん

④concon株式会社 髙橋 史好

群馬県とのコラボでデザイナーズダルマの開発・販売を手掛けるconcon株式会社 代表取締役 髙橋 史好さん

⑤株式会社One by One Music 畠山 祥

分離不安症に苦しむペット向けの音楽の開発を手掛ける株式会社One by One Music 代表取締役 畠山 祥さん

大会結果

これからの社会を支える学生起業家たちの熱意が示された、素晴らしい大会となりました!

注目の大会結果は以下の通りです!

1位 株式会社AI VOLT 軍神 未来さん

2位 concon株式会社 髙橋 史好さん

3位 株式会社e-lamp. 山本 愛優美さん

学生起業家の皆様お疲れ様でした。
そして上位3名に選ばれた学生起業家の皆様おめでとうございます!

全国大会という新たな舞台への挑戦権を手に入れた学生起業家の皆さんの、さらなる活躍を楽しみにしています!

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世界一の学生起業家を決めるGSEAが大阪万博へ

― GSEAについて教えてください

GSEA(Global Student Entrepreneur Awards)はEntrepreneurs’ Organization(EO)が主催する学生起業家を対象とした世界的なピッチコンテストで各世界の地方大会からグローバル大会へと段階を踏んで、最終的に世界一の学生起業家を決定しています。(柴田)

― 柴田さんのGSEAとの関わり方について教えてください

まずきっかけとして、もともと学生起業家が好きで若いうちから起業をしている学生とかに出会って「思ってる何倍もキラキラしてる!」と感じて、かなり刺激をもらったんです。

それで学生起業家と経営者をつないで、興味があったら出資してもらったり壁打ちを行ったりするイベントを企画していて、その流れでたまたまGSEAの委員会のメンバーに選抜されたんです。それでこれは何かの縁だなと思って、2年目に「GSEAの理事をどうしてもやりたい!」という話を当時会長だった北島さんにお願いして務めさせていただきました。

現在は日本大会の責任者とGSEAの理事を2年連続で務めていて、日本全体を取りまとめ、世界大会に送り出すところまでを担当しています。(柴田)

― 大阪万博での開催の経緯を教えてください

柴田さんをはじめとしたGSEA関係者の熱意とEOメンバーの協力がありました。2019年の世界大会がマカオで開催された後、コロナ禍を経て日本でも大規模イベントの開催を目指すことが提案されました。大阪の観光局等にも掛け合った末の開催です。大阪万博という世界的な舞台での開催が決定されたことは、日本の学生起業家にとっても画期的な出来事だと思います。

― 2025年大会は大阪万博で開催されることになりましたが、開催の経緯を教えてください(近藤)

まず2019年の世界大会がマカオで開催された後に、コロナ禍でのオンライン開催を経て、次に「日本でも大規模なイベントの開催を目指そう!」というのがEOの中で話に上がったことが最初ですね。

それで大阪万博が開催されるっていうことをきっかけに大阪の観光局等にも掛け合い、最終的に万博という世界的な舞台での開催が決まったんです。この万博での開催というのは日本の学生起業家にとっても画期的だし、過去に脈々と受け継がれてきた学生起業家や若手支援に対する全体としての想いがここに集結した!っていうことですね。(北島)

― 開催予定の内容を教えてください(近藤)

まず万博前日の6月21日には「オールジャパン ラーニング」というイベントがあって、ここでは国内外のEOメンバーのみでいわゆる前夜祭を実施する予定で、こういうことを学びたい!みたいなコンテンツを10個くらい用意して、スピンオフのようなラーニングができる機会を設けています。パーティー以外のラーニングの部分で学生にも来てもらって、学生でも学べるように準備している段階です。

22日には注目度の高い特別講演も企画されていて、グローバルな経営者との対談なども予定しています。またメインイベントとして、世界の学生起業家によるピッチコンテストを行う予定で、各国から選ばれた学生起業家たちが自身のビジネスプランやアイデアを審査員や観客に向けて発表します。

賞品として総額10万ドル相当の賞金や副賞が授与される予定なので、今後の事業展開にも大いに役立つと思いますね。
何より、万博ならではの機会として、日本や世界中から集まる多くの観客に自身のビジョンを共有するのは一生記憶に残る経験だと思います。

そして、23日はまず昼間にスピンオフ。例えばゴルフとかのEOオリジナルのコンテンツを予定していて、夜は大阪や神戸、京都で各20店から25店くらいのミシュラン店で起業家間でグローバルな交流ができる企画をやろうとしています。(北島)

― 過去の優勝者で印象に残っている方について教えてください(近藤)

地域のゴミをエネルギー資源として活用する事業を提案して昨年の世界チャンピオンになった、インドネシアのカリンさんのピッチがとても印象的でした。

英語が母国語でないにも関わらず、彼女が話す英語のピッチは批評するのも申し訳ないくらいに感じさせる、その場の空気感や感動がありましたね。(北島)

― 日本人の出場者に期待することを教えてください(近藤)

日本は人口比で言うと全世界の60分の1、GDPでは世界の3%くらいを占めていて、それで言うと当然小さな国ではないけれども、決して大きな市場を持っているわけではないです。
なので、世界から集まる起業家を相手にする時に、今目の前でやろうとしていることや、ピッチコンテストだからこういう風に、みたいな常識をまずぶち壊してやらないと多分勝てないと思っています。

もちろん、一人の日本人として日本人出場者にも頑張ってほしいし、当然ピッチコンテストは戦いでもあります。
「自分の人生にとってこれほど重要だったのか!」と思ってもらえる機会なので、後から振り返ってそう思うくらいなら、先に気づいて覚悟を持って真摯に取り組んでもらいたいと思っています。
運営に関わる起業家メンバーもそれだけの時間をかけて、執念を持って開催準備を進めているので「軽い気持ちで来るなよ!」ということを伝えたいですね(笑)。(北島)

世界大会では、それまでの予選とはまた雰囲気が変わって、本当に世界をどうにかしようと思っている起業家と同じ舞台に上がることになります。彼らと戦い、また仲間になる機会なので、命懸けるくらいの気持ちでぜひ参加して欲しいですね。(柴田)

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【株式会社ネットマーケティング 元代表取締役社長、現エンジェル投資家 宮本 邦久さん】0→1を作ることに満足せず、経営者として組織を作る

幼い頃から見てきた父の背中を見て、少年時代から起業を決意

― 宮本さんが起業を志した理由を教えてください

僕の場合は父親が自営業をやっていたという家庭環境が大きかったと思います。政治家の息子が政治家になるように、自分の稼ぎは自分で稼ぐという父の背中を見てきたことが一番の影響だったんじゃないかと思います。父は個人事業主であったので正確には経営者ではなくて商売人です。僕のモチベーションも商売繁盛にありました。

ー 上手い経営を目指す経営者と商売繁盛を目指す商売人との違いについて詳しく教えてもらえますか?

商売人っていうのは売上や利益に注目して個人でやっていくもので、経営者っていうのは人を使って組織で戦っていくものなので個人と組織の違いは大きいのかなって思います。

具体的なキャリアについてお聞きしてもよろしいですか?

まず「商売とは」みたいなものを学ぼうと総合商社を選びました。しかし入社して思ったことは、総合商社ではどんなに頑張っても、たとえ新規事業を成功させても新聞に自分の名前が若いときに載ることはないなって思ったんですよね。こう考えた時に短い人生の中で、20代という若い時から勝負できるIT業界で活躍したいなと思い、起業をしました。

起業した後、今までで一番嬉しかったことはありますか?

中学生の時に「ウォール街」という映画を見て、投資家に憧れて、起業して上場して会社を売却し、その資金を元にエンジェル投資家をやりたいと夢見ました。
なので上場を目指して会社を作って、その会社の社員採用の人材募集をする際にも、一緒に上場しようと言って仲間を募集をしたわけなんですが、それが実現した時がやはり一番嬉しかったなと思います。

夢である上場に向けて、会社が大きくなるとともに自分自身も成長を実感する

― 逆に起業してから大変だったことはありますか?

5つあります。

1つ目は売上の壁ですね。僕の場合1年目の売上は3億円だったのにも関わらず、3年目に3ヶ月間売上が0になっているんですよ。一度上がった売上が0になるっていうのは相当メンタルを削られましたね。この時に五十棲剛史さんの「売上2億円の会社を10億円の会社にする方法」という本に出会います。この本と出会えて、個人事業主のままだと上場できない、つまりちゃんとビジネスモデルを作り、経営者になりなさいと突きつけられたように感じましたね。

2つ目は、ビジネスモデルを作って売上が10億円くらいになった時のことで、僕と経営陣全員が対立してしまったことですね。組織の壁が生まれてしまったことです。この時、自分は上場したいのかオーナー企業をやりたいのかもう一度考え直して、上場したいんだって改めて思いました。そこできちんと権限委譲してチームで結果をあげるように切り替えないといけないなと思いました。
上場のために広告事業以外の新たな事業を作り上げる必要があったので、広告事業はチームに任せて、自分自身は第2の起業というか、新しい事業を立ち上げようと思い始めました。

3つ目は、上場に直結する自社メディアとして作った第2の事業がOmiaiになるんですけど、これがヒットして2015年の8月に東証マザーズの上場承認されたものの、残念ながらこの上場承認が取り下げになったことです。ここからの気持ちの立て直しや、売り上げや利益の立て直しって言うのが結構大変だったわけですね。幸いにも良いメンバーに恵まれて会社自体は調子が良かったので、翌々年の2017年に再チャレンジして上場できました。

4つ目は、2021年の話になるんですけど、Omiaiの個人情報が漏洩してしまったことです。全国ニュースにもなって、会社には通常のオペレーションの数百倍以上の問い合わせが殺到し、自宅には怪文書も届いたりして、SNSで誹謗中傷を受ける芸能人の気持ちがわかりました。街を歩く全員が自分を攻撃しているかのような疑心暗鬼に落ちいって、めちゃくちゃしんどかったですね。

5つ目は、僕が社長を退任しようとした時に後任問題が起きて、社内が分断しかけたことですね。
そんな時に僕たちの会社が手掛ける婚活恋活事業をベインキャピタルさんから、広告事業をMacbee Planetさんから、同じタイミングで一緒にやりたいと言われて、事業を分割するというシナリオが見えたんです。
方向性の異なる2つの事業が、結果的にすごく偶然ではありますが、それぞれうまく話がまとまり、組織としても内部分裂を防ぐことができました。

― お話は変わるんですけど、起業家・経営者の心得みたいな感じに近いんですが、投資する側としての企業の理想像と経営する側としての企業の理想像っていうものの違いを教えていただきたいです。

僕はよく起業家、事業家、経営者っていう言葉遣いをするんですけど、起業家っていうのは、0を1にする人だと思っていて、事業家っていうのは1を10にする人で、経営者っていうのは10を100にする人だと思っています。

そして多くの起業する人は、この起業家に属しているわけなんですけど、0から1で満足してはいけないなと思います。成長が止まってしまう企業っていうのは結局のところ1から10にするところの組織が作れてないんですよね。また10を100にするためには営業、マーケティング、開発、管理部門などのセクションごとに一つ一つマネジメントする経営が必要だなと思っています。

― 若いうちから世界を見ること、世界を意識して起業することって大事だと思われますか?

もし僕が若い頃に戻れるならスタンフォード大学に進学しますね。やっぱり起業するならアメリカかなというふうに思いますし、世界を見て起業をすべきだなって思います。
一方で学生起業の是非については、僕はあまり年齢で区切って話をするべきでないと思っていて、そもそも起業に向いている人と向いていない人がいるんですよね。
向いてない人は学生であろうが、社会人であろうがやらないほうが良くて、向いてる人はいつやっても成功すると思います。だから成功する人はいつスタートしても大丈夫なので、そういう意味では早いほうがいいだろうっていう感覚なんですよね。年齢って枠ではあまり考えたことはないですね。

最後に起業したての方や学生起業家含めていわゆる若手の起業してる方しようとしてる方に対してなにかメッセージがあれば一言いただいてもいいですか

もし18歳未満ならアメリカの大学に行けって絶対言いたいですよ。20歳以上でもそう言いたいですね。
NVIDIAとかも台湾の会社ですけどアメリカで成功してるじゃないですか。
日本の起業家もアメリカに行って、アメリカでパートナーを探して、投資家を探して、アメリカで起業してグローバルに向けてサービスを展開するっていうのが、大きく成功するための王道だと思っています。

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【サグリ株式会社 代表取締役CEO 坪井 俊輔さん】 自分の軸としての「旗」を見つける

世界の農家の現場を目の当たりにしたことをきっかけに起業

― まず起業を志したきっかけを自分のやっている事業内容も含めて教えてください。(近藤)

我々は世界の農業・環境課題に対して衛星データとAIをかけ合わせた農地の見える化を通してその解決に向けた事業を進めています。

創業のきっかけとしてはアフリカのルワンダにいた経験が大きいです。
もともと宇宙教育の会社で働いていて、そこから事業を進める中で海外でも教育する機会があり、ルワンダを訪れた際に中学校や高校に行けない子たちに出会いました。

彼らは親の手伝いのために中学卒業後すぐに働きはじめ、その大半が農家をやっています。そしてその農家の状況がきわめてアナログなものであることを知りました。この状況に対して、無償で公開されている衛星データがあれば解決できると考えました。

そうなんですね!とても面白いです。もう少し事業内容について詳しく教えてください(近藤)

まず我々が最初に開発したのは農家向けのソリューションで、農家さんの今の土の状況とかいつが収穫の適期かを提供していました。

ただコロナの影響とかもあって一度行政に戻って、そこから再度農業現場にとどけるソリューションを提供しています。

ー なるほど。事業は世界的に展開されているんですか?(近藤)

はい。東南アジア、インド、アフリカ、中南米における計12〜13の新興国にフォーカスしていて、直近だとウクライナにも事業展開をしています。ウクライナも実は欧州の中ではモルドバに次いで貧困な国で、創業の原点にも関係していますが新興の国における農業を改善するための情報を提供しています。そしてその中で先進国や他の企業を巻き込んだ上で収益化を図っています。

東南アジアであれば、シンガポールに拠点を持ちながら、ベトナム・タイ・カンボジア・フィリピン・インドネシアを中心としていて、他にもバングラデシュやインド、アフリカだったらケニア・タンザニア・エチオピア・ルワンダ、中南米はブラジル・ペルー、そしてヨーロッパだとウクライナに展開しています。
これらの地域では実際に人を派遣している国もあれば、業務委託的に人材派遣する国もあります。あと、まだ人はいないけど、サービスを提供している国もあります。

我々のサービスの特徴は地球上を周回している衛星のデータを使っていることで、どの場所でも理論的に解析して情報をお届けができることが強みなんです。
もちろん現場のチューニング等の作業もあるので地上データも整える必要はあるんですが、わざわざ人をたくさん雇って市場をとっていくというわけではなく地球の裏側であっても解析した情報をインターネットを通じて渡せるというのがメリットだと言えます。

事業の割合としても、そもそも農家の数が日本よりも海外の方が圧倒的に多いので、海外の方が事業展開の割合も大きいです。

ー 若い頃に起業されたと思うですが、経営を進めてきた中で一番嬉しかったことと一番大変だったことを教えて下さい(近藤)

現場に行っている時は楽しいし、その現場が少しでも改善されていると知ると喜びを感じます。

国内・海外の農家さんそれぞれに色々な課題があって、全てが解決しましたっていう状態までには時間がかかるんですが、そういった意味で言うと課題全体の中のここの部分っていうのはこういう課題があって、それが改善されているっていう瞬間を見られるのが嬉しいですね。

一方で辛いことは例えば信頼していた方に裏切られることもありますし、よかれと思って事業をやっているのに、競争原理が働くことで事業を潰してやろうと脅迫的なものを受けることもあって、心が傷つくこともありますね。

最初からグローバルや宇宙に視点を向けていると思うのですが、そこに対して心得・モットーとかはあるんですか(近藤)

そうですね、そもそも私としては日本とか海外というのは国境で隔たれているだけととらえています。同じ人で、地球という同じ船に乗っているわけですよね。

農業・食というテーマ、気候変動という課題は共通な訳で、もし仮に私が日本だけを見ていて、それを解決しようとした結果、他のところが疎かになってしまってとなると、結局全体としてはマイナスです。やっぱりやったことに対して貢献できたかどうか、というのは悩むと思うんですよ。
だとしたらそこの隔たりは取っ払って、多少大変かもしれないけどグローバルで進めるっていうことが創業の原点からも考えて、自然なものなんですよね。

ー 最初から隔たりというものがなかったということが一番大きなところですよね。(近藤)

はい。「日本から世界へ」というのはストーリーとして美しいと思うんですけど僕は創業してから半年以内にインドに3か月行っていましたし、ほぼその時期っていうのはスタートアップとして右も左も分からないじゃないですか。だからそこはもう前提としてあったんですよね。

日本に対しても時間を使うことはもちろんあるんですけど、日本と海外というのは現状それぞれ課題があって、それが進んでいくと「人類と地球」という共通化された課題に直結します。
我々はインパクトレポートを発行したりするんですけど、今作っているものはそれぞれのソリューションの先に生み出すインパクトが、どんどん結びついて共通化していくんです。だから一見違ったソリューションも実は結びついているんです。

ズバリ、起業は早くからした方がいいのか、研究者や企業に進むなど他の道に進むのが良いか坪井さんはどうお考えですか(近藤)

まず起業かどうかというよりも何をしたいかという「旗」を探すことが重要で、その旗探しに時間を費やすことが大切ですね。

私も若い頃にバックパッカーをしたり、そこで出会う人や環境から感じることがたくさんありました。
最初から良いことを見つける必要はなくて、これだってまずは旗を決めて進み、それが違った時に方向転換していく繰り返しの中で起業が選択肢にあれば選べばいいと思います。

もちろん若い頃の起業はリスクがとても大きい訳ではないけど、ビジョンもなくて周りに影響された結果としてお金持ちになって、「私は何をしたいんだっけ」となる人は多いなと思います。
それよりも「自らが夢中になれること」が、自分の軸を作るという意味で重要なのかなと考えていますね。

ー 最後にさまざまなハードルがあるGSEAの中で最初から世界を目指そうとする学生たちにエールをお願いします。(近藤)

一番私が大切だと思うのが、人生という限られた時間の中で何に時間を使いたいのか明確に持つことだと思います。GSEAとかのコンテストはすごく華やかな場であり、同期とも仲良くなれる反面、競争的な場でもあります。ただその順位がどうであれ、その機会がどうであれ、自分の軸が定まっていれば本当に強いと思います。

そこからお客さんや課題解決につながって想いが届くと思うので、その機会の1つとしてGSEAを捉えることが重要だと考えています。

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【株式会社LIFULL 代表取締役会長 井上高志さん】事業の根幹にあるべきなのは「利他の心」

兄や父とは違う、普通じゃない道に進み、一生かけて一大事業を成し遂げたい

―井上さんが起業を志したきっかけを教えてください。(近藤)

高校生ぐらいの時には、おぼろげながら将来、起業しようかなと考えていました。理由は単純で、年子の兄が頭も良く、ストレートで良い大学に進学し、大学卒業後は財閥系商社に入社するなど、順調にエリート街道を歩んでいたので、私はその後を追いかけていくのではなく、その前に躍り出たいという思いがあったからです。また、サラリーマンだった父親を見ていると、家や車を買って、子どもを育ててと、なんとなく40年後の姿が想像できてしまって。兄や父とは違う、普通じゃない道に進みたいと思うようになりました。

しかし、大学生になると将来のことも考えず、遊んでばかりいました。そんな時、就職活動中に受けたベンチャー企業で不採用になり、さらに当時お付き合いしていた彼女にも振られてしまったことで、このままではダメだと気づいたんです。それまでは何も成し遂げたことが1回も無い人生だったので、社会人になったら一生かけて一大事業を成し遂げよう、そのために5年以内に起業しようと決意しました。

ー起業した後、今まで一番嬉しかった出来事はありましたか?(近藤)

嬉しかった出来事はいろいろありますが、何か大きな出来事よりは些細な出来事の方が嬉しいと感じますね。

上場したことではなくて?(近藤)

そうですね。今でも覚えているのが、1番目の物件を買ってくれたお客様のことです。そのお客様はアメリカに駐在していた方で、日本に帰国した後は神奈川県の湘南に住みたいと考えていたそうです。そのために、海外からインターネットにアクセスしたところ(「HOME’S」(現:LIFULL HOME’S))に載っている物件しか出てこなかったそうです。それで、掲載していた物件に決めてくれたとのことでした。成約時に「井上君決まったよ」と不動産屋から電話がかかってきた時は、本当にうれしかったことを覚えています。

それは嬉しいですね。当時、まだ珍しいインターネットの世界の中で、本当にできるのかという不安もありつつ、今までやってきたことが本当に世の中の価値になったんだということを感じることができた瞬間だったんですね。(近藤)

手ごたえを感じた瞬間でした。あとは、創業間もない頃、インターネットという言葉すら知らない不動産屋の社長に、一生懸命「インターネットとはこういうもので、これから業界は変わります。HOME’Sというのがあって、いくらです」とインターネットの可能性について3時間くらい話をした時に、「君若いのに未来を考えてやっているんだね、その話に乗るよ」と言ってくれたお客様がいらっしゃいました。2、3番目のお客様なのですが、そこから28年間ずっとやめることなくLUFULL HOME’Sを使い続けてくれています。

私自身の体験だけでなく、今の従業員たちが各々体験したエピソードを大事にしながら良い仕事をしているという話を聞くのも嬉しいですね。

若いうちに様々な経験をし、世の中を明るい方向に変えていく起業家が増えてほしい

嬉しいことだけではなく、辛いこともある中で、起業家にとって「重要なこと」や「起業家の心得」は何だとお考えですか?(近藤)

稲盛和夫さんも仰っていますが、「利他の心」が大事だと考えています。LIFULLでは創業当時から社是に「利他主義」を掲げています。似た意味を持つ言葉に「近江商人の三方よし」という言葉があります。こちらの方がイメージしやすいかもしれません。世間も、自分の会社も、お客様も、皆がwin-winの状態になる商売こそ、良い商売であるという考え方を表したものです。今はステークホルダーが増えているため、「八方よし」と言った方がいいかもしれません。地球環境やコンシューマー、クライアント、取引先、パートナー、従業員、社会全体を含めて良い状態になっているということが大事だと考えています。

お金というのは、結局未来を創って実践していくためのガソリンでしかありません。ガソリンがないと目的地まで行けませんが、ガソリン代を稼ぐことが目的ではありません。そのバスに乗ってどこを目指すのかが重要です。多くの人たちが喜ぶことをするというのが事業の柱だと思います。

―根幹に「利他主義」があり、何事も八方よしになるよう心がけることで上手く進むということなんですね。(近藤)

ただし、お金が無くてもいいということではありません。お金が無ければ、事業も創れませんから。まずは土台としてお金を稼ぐ必要がありますが、お金を稼ぐことは目的ではなく、あくまで手段です。その上に事業があり、事業を通して世の中を変えたり、たくさんの人に喜ばれることをする。その次に人が育っていきます。リクルートは多くの人材を輩出していますが、そういう人たちが増えれば増えるほど世の中は良い方向に向かっていきますよね。お金儲けだけを考えている人よりも、お金も引っ張ってくることができ、事業もしっかり創ることができる、そして人も育てることができる人が起業家として増えていけば、世の中がどんどん明るい方向に向かっていくと思います。

―今はグローバルの時代です。若いうちから世界を見ることや起業することが今ブームになっていますが、若いうちにそういったことをすることは大切だと思いますか?(近藤)

どんどん見に行った方がいいでしょうね。世界ばかり見て、日本を知らないというのはだめですが、日本だけでなく世界のこともよく理解している状態が望ましいと考えています。世界で起きている出来事について歴史や民族、宗教など様々な観点から理解する。座学だけで分からなければ、実際に行って現地の人たちと話したりして理解する。このような体験がその人の血肉になります。そして、得た知識や経験をもとに日本と他の国々を比べた時、世界の在り方や変化が分かり、人が何を求めているのかがなんとなく掴めるようになってくると思います。 また、最近「中道」が大事だと考えるようになりました。「中道」とは仏教用語で、その場でベストな選択をすることを指しています。例えば、欲望や快楽に溺れている人と苦行しているお坊さんがいた場合、仏教では後者のような人でも悟りは開けない、幸せにはなれないそうです。では、2人の真ん中がいいのかというとそうではなく、幅広い視点から最適解を見つけることが大切であり、それが分かるようになると悟りに近づいていくと説いています。

そういう意味では、新しいアイデアも今までの経験の組み合わせでしかないですよね。より多くのことを体験して知識や経験の幅を広げ、物事をより深く理解しておくことが大事だということですね。(近藤)

現在の世界について見ていくとともに、今あるテクノロジーでこういうことや、ああいうことができるなというのを体系化していくと、世界中を平和にしたり、全員をウェルビーイングにする方法を考えられるようになります。だからこそ、若いうちに様々な経験をした方がいいですし、成功体験だけではなく失敗することで多くのことを学んでいってほしいと思います。

私の母が「全ての経験は糧になる。3日坊主でもいいから何でもしなさい。やってみて違うと思ったら止めればいいじゃない」とよく言っていました。私はその教えのもと、今までたくさんのことをやってきました。若いうちに世界を見るというのは、非常にいいと思います。 また、起業するとハードシングスを体験することができます。もちろん、失敗する機会もたくさんあります。悩むこともあるでしょう。そういった体験をすることで、人の気持ちをきちんと理解することができる人になれると思います。

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GSEA2023-2024 東京大会開催レポート

今回は、2023年11月28日に渋谷で開催された、GSEA(世界学生起業家アワード)2023-2024 東京大会の様子を紹介します。
次世代のビジョンを持つ学生起業家たちが、自らの才能を試し、事業の未来を切り拓くチャンスを掴み取る大舞台。
今年も6名の学生起業家が出場し、熱い戦いを繰り広げました。
大会に興味ある方や、将来の起業を志す学生の方はぜひ最後までご覧ください!

大会概要

世界学生起業家アワード 東京大会
開催場所:渋谷スクランブルスクエア15F@QWS渋谷
開催日時:11月28日(火)17:00〜21:30

「誰よりも早く、世界と勝負する経営者になる」
そんな野心あふれる学生起業家を輩出するというビジョンのもと開催された、世界学生起業家アワード東京大会。
全国大会への切符3枠を手にするべく、6名の学生起業家が東京大会で競い合いました。

また、本大会を勝ち抜いた3名は、2月17日に開催される世界学生起業家アワード 全国大会に出場予定です。
全国大会の詳細は、EO GSEA公式HP をチェックしてみてください!

出場者紹介

ここからは、東京大会に出場した6名の学生起業家をご紹介します。

①株式会社mairu tech 大村 慧 東京大学

医療・福祉を支えるモビリティインフラの構築をサービスに掲げる株式会社mairu tech 代表取締役 大村慧さん

②株式会社アレスグッド 勝見 仁泰 高千穂大学

企業理念や価値観が合うハイクラス学生と出会えるスカウト型採用プラットフォーム「ETHICAL SHUKATSU」を手掛ける株式会社アレスグッド 代表取締役 勝見仁泰さん

③artics 佐藤 ネルソン テネシー工科大学

さまざまなジャンルの「好き」でつながるSNSアプリの開発を手掛けるartics COO 佐藤 ネルソンさん

④株式会社LacuS 合田 圭佑 明治大学大学院卒

国内初シニア向け完全栄養食ブランド「Me TIME FOODS」を開発した株式会社LacuS COO 合田 圭佑さん

⑤株式会社Emer 板本大輝 武蔵野大学

忙しいスポーツ選手とサポーターを繋げる個人サポーターコミュニティプラットフォームの開発を手掛ける株式会社Emer 代表取締役 板本大輝さん

⑥株式会社Woldy 鈴木翔大 静岡大学

ペットの見守りスマート首輪の製品開発を手掛ける株式会社Woldy 代表取締役 鈴木翔大さん

大会結果

革新的なアイデアと情熱あふれる学生起業家たちが競い合い、とてもハイレベルな戦いとなりました。
注目の大会結果は以下の通りです!

1位 株式会社アレスグット 勝見  仁泰さん

2位 artics 佐藤 ネルソンさん

3位 株式会社mairu tech 大村 慧さん

学生起業家の皆様お疲れ様でした。
そして上位3名に選ばれた学生起業家の皆様おめでとうございます!

全国大会での彼らの活躍に目が離せませんね。
各地の予選を勝ち抜いた学生起業家の皆さんで行われる2024年2月17日の日本大会も乞うご期待です!

優勝者の声

株式会社アレスグット 代表取締役 勝見  仁泰さん

Q. この大会を通して得られたものを教えてください
この大会では、異業種の起業家たちとの深い交流を通じて、新たなビジネスのヒントと革新的なアイデアを得ることができました。
共有された経験と知識は、私の事業をさらに前進させる貴重な糧となりました。

Q. 全国大会への意気込みをお願いします
全国大会では、日本各地から集まる熱意あふれる起業家たちと切磋琢磨し、我々のビジョンと情熱を共有します。
この機会を通じて、更なる事業拡大と社会への貢献を目指し、全力を尽くします。

Q. 全国大会後のビジョンを教えてください
大会後は、得られたインサイトとコネクションを活かし、事業を国内外で拡大し、より多くの価値を創造していきます。
また、EOメンバーとしての経験を生かし、次世代の起業家たちへの支援と指導にも力を注いでいきたいです。

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【株式会社Senjin Holdings 代表取締役 下山 明彦さん】どういう人生を送りたいかを考え、選んだのが起業家

東大進学、休学してインドへ瞑想修行、そして起業

―下山さんはメディアとかでも、超学生起業家みたいに言われることがあると思うのですが、どういった背景で起業に至ったのか教えてください。(近藤)

はじめまして、下山です。僕は今27歳で、起業家兼アーティストとして活動しています。東大生の時に立ち上げた仮想通貨に関する企業は上場企業に売却して、その後は藝大に行きました。今は、慶應の博士課程にいます。だから、まだ学生ではあるんです。

得意なのは、デジタルマーケティング、パーパス経営の役に立つ「アートを介した対話型ワークショップ」です。ワークショップは、経産省でもやっていて、大臣室には官僚の方々のアイデアを基に僕たちが制作したアート作品を展示してもらっていたりします。

他にも色々仕掛けていますが、そんな僕が起業したのは大学2年生の時です。
広島出身なんですけど、東大入るタイミングで、トップ層しか行かないような団体とかゼミとか、全部入ろうと思っていたんです。なので高2の終わりには東大の合格点を取れるようにしておいて、そこから部活を立ち上げて全国大会に出たり、ビジコンで入賞したりといった実績を積むようにしていました。

例えば同期に芦屋市の高島市長もいるんですが、彼は政治に行くし、他の人は官僚や国際機関で働くとかを目指す人とかがいて、でも自分は組織でトップ目指すみたいのはやりたくなくて、みんながどう進路を選択するかを見るためにも、一回休学するかって思って休学したんです。
それで、一年生が終わったタイミングでインドに瞑想修行に行きました。
そのタイミングで親から仕送り止められて…(笑)

それで生活費とか学費稼ぐかってなって、賞金稼ぐためにビジコンや投資コンテスト、小説や写真のコンテストで、賞金をゲットして、それを元手に、株や仮想通貨のトレードをしていたんです。その時に「オレ、めっちゃトレード勝てるな!」と思って、勝てる仕組みをつくれるんじゃないかって思ったんです。
その当時は、海外の情報を翻訳してみて分析するぐらいしか方法がなくて、でも、これ絶対に来るなっていうのもちょっとわかってたから、ビジネスチャンスなんじゃないかって思ったんです。
そうすると、メディアが絶対に必要だから、株式における四季報みたいなものの仮想通貨版が絶対に必要になってくるなと思ってそれを作ろうって思ったんです。
これが最初の起業のきっかけです。

―会社をどうしていきたいっていうのは最初からあったんですか?(近藤)

最初は、数年でM&Aさせるところまで決めてはじめたんです。
2年とか3年で上場することは構造上できないので、数年でM&Aして、ということは決めていました。それがいいことか悪いことかはわかんなかったけど、起業するときってどうなるかなんてわかんないじゃないですか。
僕は、人間としてどういう人生を送っていきたいっていうのが先にあって、手段としての起業家があると思ってます。目的をどう設定するかってスゴく大事なんだけど、意外とみんな考えてなくて、「起業の科学」はあるんだけど「起業家の科学」がないなって思うんです。

―仮想通貨のメディアをつくって売却して、今はマーケティングやアートコンサルの会社をやっていると思うのですが、今まで一番大変だったこと、嬉しかったことを教えてください。(近藤)

大変だったことは…普通に殺害予告とかきて…今は笑い話なんだけど(笑)
仮想通貨の投資メディアで、最初の頃は仮想通貨の詐欺を検証する記事をやったんです。そうすると、裏で危ない人達がいたんだと思うんだけど、問い合わせフォームとかにそういう殺害予告がきて…夜なんて背後を気にしながら歩いてました。
最後は、自分達とは関係なく普通に詐欺で逮捕されちゃってましたけどね。(笑)

―怖いもの見たさというか、学生ならではかもですね。(近藤)

嬉しかったことは、すごくたくさんあります。仮想通貨のメディアを売却した時に、お金は入ったんだけどそれは本質的な嬉しさではなくて、それまで一緒にやってきた人達と、慰安旅行をやったんです。お世話になった先輩とかインターン生とか200人くらい呼んで、売却っていう区切りはついたけど次はこういうチャレンジをしていきますみたいのを各々が喋ったんです。
あそこでちゃんとみんなで集まってやったのはよかったなぁって思ってます。

生まれ変わったら子供のうちに起業する、早く始める方がいい

―今は絵を描いたりしてますよね、これからのビジョンを教えてください。(近藤)

まず、絵を書いてるんじゃなくて、一万年くらい残るものを作りたいなーと思ってるんですよね。そもそもの人生におけるビジョンで言うと、まず前提として不老不死を考えているんです。だから僕の目標ってめちゃくちゃ長期なんです。

人類がずっと大切にしてきた、美しさを追求するということに向き合おうと思ったんです。

事業と作品を両方作りながら未来について考えたり、「こういう世界だと絶対面白いでしょ!」というのを実現していきたいなと思い、東京藝大を受けたんです。

今までいろんな事業を作ってきて、成功したり失敗したり(成功は少なく、失敗は多い)を繰り返してきたのですが、やっぱり資本主義の流れに乗せることでできることは大きい。一方で、だからこそ出来ないこともたくさんあるな、とも。

ヨーゼフボイスというアーティストが提唱するコンセプトに「社会彫刻」というものがあります。

雑に説明すると、「芸術こそ進化にとっての唯一の可能性で、人間みんなアーティストだし社会を変革することができる存在。その中で拡張された芸術概念として、アートや政治、ビジネスや学問など様々な分野で社会を彫刻していこうぜ」という話で。

僕自身も社会を自分が望む在り方として彫刻するために起業したし、今も事業を作っています。

一方で、その限界もあります。例えば、5年前から投資家として、経済学を学ぶ学生として触ってきた仮想通貨。その技術が創り出すであろう未来を確信し、CoinOtakuを立ち上げ、国内の仮想通貨投資の発展に少なからず寄与した自負はあります。

でも、僕が当時夢想した世界観に到達するまでにかかる時間は思った以上に長かったし、僕自身も未熟だった。

まだ決済にbitcoinが使われるようにはなっていないし、クリプト系のゲームがヒットしているわけでもない。

魔王を倒してもらえるアイテムを日本円に替えて生活していける世界、「ゲームばっかりしないで現実を見なさい!」と親から言われない世界には、まだまだ到達していないわけです。

一方で、その世界を想像させることはできる。

そのポテンシャルを秘めているのが、アートであり、デザインなんです。

基本的なビジネスや商業的なデザインは、Probableな未来の領域を念頭に作られています。


一方で、もっと現実離れしたPlausibleな未来やProbableな未来を思索し、今とは違う政治や経済の未来を想定することによって初めてPreferableな未来、あるべき社会を措定できるのではないか、ということです。

デザインやアートは、多かれ少なかれ未来に目を向けるものです。
そして良くも悪くも、ビジネスと比べ資本主義に結びつく必然性が薄い。

だからこそ、現実からぶっ飛ばした未来予想図から、改めて現在の写像を創り出すことができるのではないか。

そしてその未来と現在の中点に事業を作れば、今の僕の力では成し得ない、アートでもビジネスでもギリギリ届かない新しい形の社会彫刻ができるのではないかという仮説です。

そこで、今は自分の事業だけでなく、大手企業や省庁、自治体の未来をテーマに作品を制作したりしています。そこから組織開発をしたり、新規事業開発をしたりすることもあります。

冒頭でもお話ししたように、直近だと経済産業省をクライアントに研修や作品制作を行いました。大臣室にも作品を飾ってもらっています。

そして、次のクライアントはASEANなんです。ASEAN各国のリーダーが集うサミットに招聘されていて、そこで政策提言を行います。ここでも主催者の方々に興味を持っていただいて、作品制作やワークショップを実施させてもらうことになりました。

こうやって、より大きな価値を出せる共同体と、ビジネスやアートを通して世界を加速させ続けていきたいですね。

―最後に、学生起業家についてですが、起業は早いほうがよいと思いますか?(近藤)

僕は結構、運がよかったと思っていて、自分で頑張ったのもあるけど、どんなに優秀でもうまくいくのは数十人のうち数人で、統計的に考えれば合理的ではないって思います(笑)
ただ、面白いなって思ったことがあって、40歳から起業した人の方が成功率が高いって記事に、20代で起業した人の成功確率が0.1%、40代で起業した人の成功確率が0.2%ってあったんですよね。誤差じゃない?って思って(笑)
0.1%の確率を上げるために20年修行するとか、僕には絶対できないなって。

もし僕が生まれ変わったら、4歳くらいで起業すると思いますし、作品つくってると思います(笑)やりたいことはすぐやった方がいいですね。

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【IVA株式会社 代表取締役社長 相原 嘉夫さん】AIカンパニーだけど人が競争優位

誰も解決できていない問題を解決したいと思って起業

―メルカリから調達を受けて、初めて知った方も多いと思うのですが、簡単に事業内容や今までの歴史を教えてもらえますか?(近藤)

会社を始めたのが2019年で、今5期目になります。

大学の時から漠然と何かやりたいみたいなことは考えていたのですが、やれることもないし能力的にも何かこれが得意みたいなものもなかったんです。

当時、スニーカー市場がめちゃめちゃ大きくて、年間にグローバルで5倍、5倍のペースで拡大していて、それに伴って偽物がいっぱい出ていたんですね。

その時に、 偽物の問題って昔からあるけど、誰も解決できてないことに気づきました。

それについて共同創業者のCOOと話をしている中で、鑑定士を見つけてきたんです。ただ、一人の鑑定士に全て任せてしまうのは不安じゃないかということで、鑑定士を複数人に増やしました。

そしたら管理がすごく大変で。これはきっと、同じ課題を抱えている人がたくさんいるなと思い、スグに登記してサービスを始めました。

その頃、スニダン(スニーカーダンク)がローンチしたタイミングで、2ヶ月後くらいに提携をしました。彼らのトランザクションが伸びるのと一緒に自分達も伸びていったという感じです。

―スニダンが大きくなるタイミングでどんどん大きくなっていって、途中でAIもリリースしていますよね?(近藤)

全てを人がやると、どうしても労働集約型になるのでスケーラビリティはどうするんだという課題が生じます。 じゃあもうAIを作ろうかということで、本格的に稼働したタイミングで、めちゃくちゃいい時期にChatGPTが出てきたんです。

ただサービスとしてはAIに全部頼っているわけではなく、AIと人の両輪でやっているんですが、会社としては「AIカンパニー」という見せ方になってきていると思います。

―元々、大学生の頃も起業していたんですか?(近藤)

大学2年生の時に1社目をつくって、その過程で今のCOOに出会っているんです。

最初は、アメリカや中国からスニーカーを買い付けてほしいという依頼があり、元々僕も中国語が喋れたのとCOOが中国人だったことがあり、、そこから事業をはじめました。

ただ扱う金額が大きい分、「これが偽物だったらやばいな」ってなるじゃないですか。それで鑑定士を入れて、複数人にして・・・と、今の事業に繋がっていくんです。

以前の事業は在庫リスクもあって、利益率が悪いのでうまいビジネスではないと感じていて、無形商材でやりたいとずっと考えていたんです。そこで1社目は売って、そのあとにフェイクバスターズを始めました。

―いつ頃から起業を意識していたんですか?(近藤)

もともとはスタートアップ的な動きをしようとは思っていなくて、普通にお金を稼ぐことを考えていたんです。親が会社をやっていたのをずっと見ていたので、人の会社で働く姿って想像できなかったんですよね。

早く動いた人だけが失敗も成功も出来る

―1社目からはじめて7年〜8年経ってみて、苦労したエピソードや良かったエピソードを教えてもらえますか?(近藤)

あまり苦労したって思うことはないんですけど、強いていえば、スニダンが急速に伸びていく中でずっと一緒にやってきたんだけど、ある時に「今後は内製化も進めていこうと思います。」という流れになって、トランザクションが急速に減っていったんです。

それは辛かったけど、結果的にそれで尻に火がついて死に物狂いで働いて新しいことを始めて、それが結果的に実を結びました。

スニダンの一強体制からの脱却を意識したのがそのタイミングですね。

あのレベルで大きいマーケットプレイスは何個もありません。スニダンはソフトバンクから出資を受けていたので、今回たまたまメルカリに繋がって興味を持っていただけたのは本当に嬉しかったです。

今回、出資のリリースも出せることになり、それがかなり異例のことらしいので、本当にありがたかったです。

―今後はAIの領域でどのような展望を描いているんですか?(近藤)

世の中には、スニーカーやバッグだけじゃなくて、薬とか化粧品とかの偽物もたくさん出回っているんです。

そういうものを含めて全部、鑑定できるだろうと思っています。

もちろんAIにも力を入れるんですが、実はうちは人が競争優位になっているんです。

有名な鑑定士が所属していて高い給料も出せるので、優秀な人材が集まって高い精度が出せています。

今後は、特定の領域ではBPOに徹しながら、M&Aなども含めてグローバルで自分たちのマーケットプレイスをつくりたいと思っています。

―学生起業家のメリット、デメリットを聞いているのですがどう考えていますか?(近藤)

僕はメリットが圧倒的に多くて、若ければ若いほどいいと思っています。

今、28歳で新しく何かをやろうとなったら、やっぱり一歩目が一番重たいんです。

だから失敗してもやり直せる、失うものがなにもない学生は一番強いと思います。

荒いものをつくって、ぶつかりながら揉まれてだんだん洗練されていく過程は、早いに越したことはないと思います。

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【株式会社アイデミー 代表取締役 執行役員 社長 石川 聡彦さん】留学するように起業する、ってことがあってもいい

最初の失敗が今の事業の成功に繋がっている

―石川さんの今までの軌跡と学生起業家についての意見を教えてもらいたいと思っています。まずは学生の頃に起業した今までの軌跡を教えてもらえますか?(近藤)

大学3年生の時に起業して、大学院を中退して今に至っています。

元々は東大の文科三類に入って、学校の教師になりたかったんです。先生になりたいって思いと、起業家になりたいっていう思いが2つ混じっていて、教職に必要な授業を取りつつ、起業家が集まるようなサークルにはいったりビジネスコンテストに出たりしていました。

学校の先生も素晴らしい職業だと思うんですけど、マーク・ザッカーバーグのような学生起業家が、世界を変えるようなアプリケーションを作っていった時代だったので、徐々に起業家として生きることの方が魅力的に思えてきていました。

大学3年の時に、ビジネスコンテストで優勝して起業したのですが、それがいい意味での勘違いだったのかもしれないです。

起業したタイミングで一年間休学したのですがあまり上手くいかず、起業を続けるか就職するか迷っていました。復学して、BCGなどのコンサル、起業家の多いリクルートやサイバーエージェントのインターンに参加して、内定が出たらいいなと思っていたんですが、全く出ず、厳しいかもしれないって思ったのが大学4年生です。

その頃は、今のアイデミーとは全く関係ない会社を経営していて、弁当デリバリーとかをやっていました。

そんなときにAIというテクノロジーに触れて、これは面白いなと思い、AIの事業なら投資するって言ってくれる投資家がいたので、大学院1年生の時に投資を受けてアイデミーをはじめました。

24歳の時にアイデミーを始めて、そこからは割とトントン拍子で、というと語弊がありますけど、ビジネスがグロースしてそのタイミングで、大学院も中退でいいよねってなったのが僕の経歴です。

―アイデミーをはじめてから、ピボットとかもしていないんですか?(近藤)

最初は学生向けにAIに学べるサービスでやっていたのですが、今は社会人向けが8割で、社会人向け法人向けにピボットしています。今は教育ビジネスより、コンサルティングに軸足を移しているという意味では、常にピボットしていると言えるかもしれないです。

以前は全然違う弁当のデリバリーをしていたりしたので、そういう意味ではトラベリングはなくなって、AIという枠の中で色々変えているっていう感じです。

―2017年から今までの6、7年を振り返って、ツラかったこと、良かったことそれぞれのエピソードを教えて貰ってもいいですか?(近藤)

辛かったことを聞かれると困るんですが、そういった記憶があまり残っていないんですよね。(笑)

良かったことは、やっぱり上場したことでしょうか。

中学3年生の時に、社会科見学で東証に行ったんですけど、その当時から起業したいみたいのがあったのかもしれません。15年後にその場所で、自分の会社の名前が出て、主役として立っているなんて思っていなかった訳です。

そういう意味で、夢の実現とか苦労が報われた感動がありました。

自分も嬉しかったけど、社員や取引先の方も喜んでくれて、上場ってみんなが結婚式の主役みたいになれるんですよね。

結婚式の何十倍も楽しいですよね、結婚式も楽しいですけど(笑)

あとは、創業当初にフォーカスすると、僕たちのお客さんって製造業の人が多くて、お客様のところへ行くと、「アイデミーのサービスいいよ」とか「AIのサービスいいね」って言ってくれる瞬間はすごく楽しかったです。

学生で起業して、自分のサービスが世の中に受け入れられるかは分からず、3年間の失敗経験もあったから、また失敗するかもしれないという不安の中でそういった声をいただけたことは、本当にうれしかったです。

特に最初の10社の中に、空調メーカーのダイキン工業さんがいて、それがきっかけになって「ダイキンが使っているなら、うちでも使ってみよう」っていうお客様がいて、そういう作り手の感動はビジネスの醍醐味だと思います。

辛かったことで言えば、やっぱり社員が辞める瞬間がツラかったです。

特に創業当初は、いつも涙が流れるぐらいツラくて…会社が理由で辞める部分もあるし、本人のキャリア志向で辞める場合もあって、今になればアンコントローラブルだからそんなに落ち込まなくてもよかったなって思っています。

でも最初の5人、6人の時は、無力感みたいなものもあって、引き止めづらい部分もあったので寂しさとか力不足を感じたりしました。

自分が孫正義だったら辞めないだろうな、って思っていたんですが、逆に孫正義だったら辞めるかもしれないって気付いてから泣くことはなくなりました(笑)

若いうちだから後戻りができる、それが学生起業のメリット

―学生起業家のメリット、デメリットを教えてください!(近藤)

僕は二足の草鞋を履いて起業したので、それをおすすめしたいです。

起業して休学しても後戻りできるし、今は新卒就職にもほぼ影響がないって聞いています。

リスクフリーで挑戦できることは学生のメリットだと思います。30歳過ぎて子供がいて…とか、借金1,000万の個人保証で…ってなったらなかなか踏ん切りがつかないこともあるし、ITなんかの領域だったら投資も少なく挑戦もできると思います。

デメリットはあまり感じませんが、採用面やBtoBビジネスがやりにくいっていうのはあるかもしれませんね。

僕たちの場合は法人営業やBtoBビジネスに詳しい人にジョインしてもらうことで知識が足りない部分をカバーできたんですが、やっぱり少し時間がかかったと思っています。

―最後に、学生起業家に一言エールをお願いします!(近藤)

今はチャンスなので、学生起業家こそBtoBで起業したらいいって思っています。

以前より大企業がどんどんスタートアップや中小企業に発注してくれるようになっていて、これは10年前では考えられなかったことです。

生成AIとかweb3は旬なキーワードですが、そういった前例のない技術テーマはそもそも詳しい人がいないので、キャッチアップ能力が高い、学生も含めた若手の方が、いい提案をしやすい構造になっていると思います。
大企業もそういった先端テクノロジーの開発案件や提案っていうのを待ってるので、スピード感をもってキャッチアップして、大企業のバジェットを取っていくみたいな戦い方も、昔より可能性が広がっているんじゃないでしょうか。

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【株式会社Unito 近藤佑太朗さん】仕事を楽しめれば、人生が楽しくなる

大切な仲間が集って成長していくのが何よりの楽しみ

―はじめに、事業内容と起業のきっかけを教えてください。

起業のきっかけは、小学4年生の時に「二分の一成人式」というイベントです。

イベントのなかで、クラスのみんなに将来の目標を発表する機会があり、経営者だった祖父にインタビューをさせてもらいました。

そこで、経営者って面白い!仕事を楽しめば人生が楽しくなるんだ!ということをはじめて知り、そこから起業を意識するようになりました。

そこから時が経ち、今度は大学生の頃、機会に恵まれてAirbnbの初期の頃を間近でみることが出来ました。Airbnbが新しい市場を作っていく過程を見ることができてとても感動したことがさらに起業への思いを押し上げました。

そして、大学3年生の時に起業をしました。

今やっているユニット(株式会社unito)という会社は、家賃のイノベーションを起こすスタートアップで、新しい暮らしを世の中に広めるべく、サービスアパートメントや民泊、ホテルを自ら運営しつつ、短中期滞在者向けのお部屋探しプラットフォームをやっています。

―具体的にはどれくらいの利用や流通総額があるか教えてもらえますか?

ユニットをリリースしてから、丸3年ぐらい経って、4年目のサービスになりました。流通総額で言うと、月1億円を超えて、倍々で伸びています。前期5億円だったのが、今期は13億ぐらいの年間売上高になっています。

ユーザー数は、昨年の会員登録数が約2万人だったのが、今年は約5万人で、これも倍々で増えています。月間の利用者は、毎月4,500人から5,000人くらいのサービスになっています。

―起業してから、一番よかったことのエピソードを教えてもらえますか?

エピソードというよりも、僕の場合は一緒に働く今の社員や業務委託のメンバーが、大切な仲間になっていてアベンジャーズみたいになっているんです。

「近藤アベンジャーズ」みたいな(笑)

そんな仲間と一緒に働けることが、毎日良かったなと感じているところです。

それぞれ友達ではなかったんですけど、僕と繋がってくれてどんどんジョインしてくれていて、うちの会社はリファラル率が70パーセントを超えていて、それがめちゃくちゃ楽しいって感じています。

僕自身は、定期的に友達とコミュニケーションを取るタイプなのですが、その中で自分自身や会社の進捗共有をすることで、その時のフェーズで得意な分野の方を紹介してもらったり、一緒にやっていこうという話が出たり、それぞれのタイミングで新しい繋がりができたり、道が開ける瞬間があります。常にいろんな人とコミュニケーションを取ることは、単純に会いたい、集まりたいという思いはありつつ、意識的にしている部分もあります。

自分は運がいい!と思えば、大変なことも乗り越えられる

―事業も面白いですし、近藤さんの人柄も大きいですよね!取締役は大学時代の友人でしたよね?

そうです、僕が学生の頃につくった学生団体の創設メンバーで10年来の友人です。その取締役も友達を呼ぶんです(笑)

彼は、前職の知り合いなども含むと7,8人呼んでいて、僕だけじゃなくて会社としてそういう空気感が出来ているのだと思います。

リファラルで仲間にしていこうという空気感を作れていて、それはスゴくいいなって思っています。

今後はフェーズが大きくなるにつれて、外部の専門家をいれたりすると思いますが、ずっと続けていきたいカルチャーですね。

―逆に起業をして、これは大変とか苦労したというエピソードはありますか?

大変だったことは多くあります。資金調達の苦しさはもちろん、初期メンバーが辞めてしまうとか、業務提携が突然なくなってしまうとか、毎月のように、下手したら毎週のようにあるんですが、僕はあまり大変だと感じない性格なんです。

少し話はずれますが、僕は小さな頃にルーマニアで育ったんです。

ルーマニアで育つ日本人って、歴史上に30人くらいしかいないんじゃないかって思っています(笑)

当時のルーマニアはストリートチルドレンがたくさんいる場所で、そんななかで、日本人ってすごく恵まれてるなって感じたり、いい両親の元に生まれたなと感じたり、「運がいいな」って感じるシーンが数多くありました。その後も、友達に恵まれているなと感じたり、経営者の祖父だったり親戚にも恵まれているなだったり、「自分は運がいい」という思いを経験によって積み重ねてきました。

だから大変なことが起きても「こんなに運がいいのなら毎回諦めないでチャレンジしていこう」って思えるんです。

GSEAは世界を目指す学生に参加してもらいたい!

―いま、GSEAを運営される立場ですが、イベントの意気込みを教えてもらえますか?

僕は2018年の時に出場者として参加して2位になったんですが、その後「EO」というコミュニティの力がに驚かされました。

「EO」がきっかけになって出資や支援もしてもらい僕としてもユニットとしても今があるのですが、これを学生だけではなく、若手起業家に広めたいって強く思っています。「EO」にいる、創業経営者の皆さんはすごく忙しいはずなのに、若手起業家のためならって、すごく時間を使ってくれるのです。

「誰よりも早く世界と勝負する経営者になる」っていうのが今回のコピーなんですが、世界を見る学生起業家をどんどん掘り出していきたいなって思っています。

―最後に、学生起業家に向けた応援メッセージをお願いします!

僕もそうでしたが、学生起業家っていい意味でも悪い意味でも世間知らずだと思います。

今思えば恥ずかしいようなコミュニケーション取ったり、礼儀がなってなかったりとか(笑)

でも、世間知らずのいい意味としては、実はスタートアップ企業にとってはとても世間知らずなことが有利になると思っています。どんどん生意気さを出して、GSEAを踏み台にして成長してもらえたら嬉しいなって思います。

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